ビジネスにおいて、クライアントに商品やサービスの提案をする機会は少なくありません。しかし、筋道立てて説明したり、わかりやすい資料を用意するのが苦手という方も一定数います。
その場合は、まずストーリーラインを考えるとよいでしょう。
本記事では、ストーリーラインの概要をはじめ、どのようなメリットがあるのか、また作成のポイントについても解説します。興味を持った方は、ぜひ最後までご覧ください。
目次
ストーリーラインは

そもそもストーリーラインとは、プレゼンやスライドの全体の流れのことです。イメージとしては、小説や漫画を作成する際に用意する、プロットに近いです。
まとめ方は、箇条書きをはじめさまざまなため、自分に合っている方法を選択しましょう。
ストーリーラインを作らないとどうなる?
ストーリーラインを作らないと、プレゼン全体で達成したいことを見失いやすくなります。そのため、本来伝えたいことが伝わらず、ぼやけたプレゼンになりかねません。
また、スライドや資料を作成する際、意味の薄い成果物が完成しやすくなります。余計に伝わりにくくなるのはもちろん、余計な手間と時間がかかってしまいます。手戻りが発生すると、作業効率が悪化する可能性も高まるでしょう。
ストーリーラインのメリット
以下では、ストーリーラインによってどのようなメリットが得られるかについて解説します。
聞き手に理解を促せる
ストーリーラインを用いたプレゼンは、聞き手にとって理解しやすいです。とくに、記憶に定着しやすいのがポイントです。
数字を用いたプレゼンは根拠を示すことで信頼を獲得しやすいですが、一方で数字が細かすぎると記憶に定着しにくくなります。ストーリーラインを活用すれば、商品やサービスがどのような効力をもたらすかイメージしやすいです。
その結果、聞き手の記憶にプレゼンの内容が残り、理解が深まります。理解が深まれば、ビジネスにおいて重要な信頼も得やすくなるでしょう。
ブランディングを優位に進められる
ビジネスにおいて、企業の存在を知ってもらうことは重要です。しかし、どれだけ説明しても、使用シーンや利用した際のメリットなどをイメージできないユーザーも一定数います。
そんなとき、ストーリーラインを用いてブランドに込められた価値や想いなどをストーリーに落とし込めば、わかりやすいだけでなく長期的な認知を獲得できます。
また、類似のブランドや商品、サービスが存在しても、創業の背景や技術者のこだわりなどが差別化ポイントにな理、ユーザーのファン化も促せるでしょう。
ストーリーラインの構築方法

続いて、ストーリーラインの構築方法について解説します。基本となる手順は、以下のとおりです。
- ゴールを設定する
- 情報を整理し、流れを作る
- 意味が通じるか確認する
それぞれの工程を、順番にチェックしていきましょう。
ゴールを設定する
まずは、誰に対して、どのような情報を伝えたいのか決めましょう。
説明対象が明確でないときは、ペルソナを活用します。ペルソナを設定する際は、性別をはじめ、年齢、職業、住まい、年収などまで細かく決めます。
また、最終的にどのような状況に持っていくかまで言語化してください。
情報を整理し、流れを作る
いきなりストーリーラインを構築しようとしてもまとまらないため、まずは必要な情報を収集し、整理しましょう。情報が集まってから、ストーリーラインの構築に着手します。
ストーリーラインの構築方法はテンプレートを使用する、もしくはゴールから逆算して組み立てるの2種類です。最初に設定したゴールに適している、もしくは自分がやりやすい方法を選択しましょう。
意味が通じるか確認する
ストーリーラインが完成したら、流れに違和感がないか最終確認をします。
チェックポイントはそれぞれのストーリーに破綻がないか、また話が飛躍していないかなどです。確認する際は、実際のプレゼンをイメージするとよいでしょう。
また、プレゼンの際に聞き手が疑問を持ちやすそうなポイントもチェックしてください。カウンタートークの準備をしておけば、議論をスムーズに進めやすいです。
ストーリーラインを作る際のポイント
最後に、ストーリーラインを作る際のポイントについて解説します。
ネタ出しは手書きで行う
パソコンやタブレットでメモする方もいますが、基本的にメモは手書きで行いましょう。手書きによって、脳の記憶や学習に関係する部分を活性化させられるためです。タイピングよりも時間がかかるため、概念的な理解も深まります。
そして、ネタ出しの際は付箋を用いるのもおすすめです。断片的なアイデアや情報も、効率的にまとめられます。
完成したら一晩置く
最終確認をするのは、ストーリーラインが完成してからしばらく時間が経ってからにしましょう。ストーリーライン完成直後は、脳が疲れているため、わかりやすいミスがあっても見逃してしまう可能性があります。休憩を挟むことで脳の疲労を回復させ、思考の整理もできます。
また、確認の際はチェックリストも用意しましょう。第三者が確認する際も、チェックすべき点を明確にできます。
まとめ
以上、ストーリーラインの概要をはじめ、作成の流れやポイントについて取り上げてきました。
ストーリーラインは、ビジネスにおいて役立つ考え方です。ただし、予備知識なしで取り組もうとすると失敗しやすいです。
今回取り上げた情報を参考に、わかりやすいストーリーラインの作成を目指しましょう。