SPA(シングルページアプリケーション)は、ユーザーにとっての利便性向上を目指したWeb設計技術です。

SPAを駆使して自社サイトを設計することで、ユーザー・自社の双方にとってメリットが生じる可能性があります。

ただし、コンテンツの特性によってSPAが不向きな場合もあるので注意が必要です。

そこで、本記事ではSPAの基礎知識や導入事例を解説します。

SPA(シングルページアプリケーション)とは?

SPAとは、単一のページでWebアプリケーションを構築することで、サーバーとのやりとりを最小限に抑える手法のことを指します。

従来のWebサイトはMPAという技術が導入されていました。MPAとは、マルチページアプリケーションの略称です。MPAは、リンクをクリックするごとに新しいページがサーバーから取得されます。

SPAではページの一部のみを更新できるため、サイトの表示速度が速まります。そのため、全体的なパフォーマンスが向上します。

SPAの導入事例

SPA(シングルページアプリケーション)の導入事例

導入したアプリの例として、以下のものが有名、且つわかりやすいでしょう。

  • X(旧Twitter)
  • Facebookメッセンジャー
  • Gmail
  • Googleマップ

例えば、Xでは最初にページを読み込んだあと、ユーザーがページをスクロールすると上部に新しい投稿がリアルタイムで表示されます。

同様に、FacebookメッセンジャーやGmailでは、ページを開いている最中に新しいメッセージを受信すると、ページを更新せずとも最新のメッセージが表示される仕組みになっています。

Googleマップでは、一度ページを読み込んだあとは、ユーザーが自由にスクロールやズームイン・ズームアウトなどの操作をおこなうことができる、非常に使いやすい仕様になっています。

SPAのメリット

SPAを導入するメリットとして、以下の3点が挙げられます。

ユーザーにとっての使いやすさが向上する
・アプリ開発者のコーディング作業負担が軽減される
・ネイティブアプリの代用として使用できる

ユーザーにとっての使いやすさが向上する

SPAの導入によってページの一部のみの情報を更新できるため、ユーザーにとっての使いやすさが飛躍的に向上します。

サイトの表示速度が高まり、ユーザーがストレスなくサイトやアプリを利用できるのです。

アプリ開発者のコーディング作業負担が軽減される

また、アプリ開発者のコーディング作業負担が軽減されるというメリットもあります。

ただし、Javascriptやその周辺技術に関する深い知見が求められます。開発後のメンテナンスなども考慮した設計が必要になります。

ネイティブアプリの代用として使用できる

SPAを実装したWebアプリは、スマートフォン用のネイティブアプリと引けを取らないユーザー体験を提供できます

ネイティブアプリのリリースにはアプリストアの審査が必要です。それらの手間をカットしたうえで、代用としてSPAのWebアプリを利用できます。

SPAが向いているコンテンツ・向いていないコンテンツ

SPAは、ページ遷移が多く、滞在時間が長いコンテンツに適している開発技術です。

サービスの予約サイトやデジタルマーケティングツールなどがその一例です。ユーザーにとっての操作性を飛躍的に高めることができるでしょう。

逆に、ブログのように直帰率が高いコンテンツにはSPAは不向きだといえます。

SPAを実装すると最初の読み込みにはやや時間がかかります。よって、ブログやLPのように直帰率が高いコンテンツに実装すると、かえってユーザーのストレスを招いてしまいかねません。

まとめ

SPAとは、単一のページでWebアプリケーションを構築することで、サーバーとのやりとりを最小限に抑える手法のことです。

ページ遷移が多く、滞在時間が長いコンテンツに適した開発技術だといえます。

ただし、コンテンツによって、逆にユーザーのストレスとなる可能性があります。

自社のコンテンツの内容に合わせて、SPAの導入を検討しましょう。

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