どんな業界であれ、市場の動向や顧客の消費行動の仕方が数年前とは大きく変わっているはずです。

そんな現代は、CRM施策を用いて1人ひとりの顧客に合わせたマーケティングをおこなうことが重要だといわれています。

そこで、この記事ではLINEを使った顧客管理の具体的な内容やメリットについて解説します。

LINEでの顧客管理（CRM）はどんなことができる？

まずはLINEでの顧客管理（CRM）の基礎知識として、以下の2点について解説します。

・そもそも顧客管理（CRM）とは ・LINEでの顧客管理でできること・機能

そもそも顧客管理（CRM）とは

顧客管理とは正確にいうと「顧客関係管理」となり、企業と顧客の関係を管理することを指す言葉です。

Customer Relationship Managementを略して「CRM」と呼ばれることも多く、企業と顧客との良好な関係性を築いていくための施策のことを「CRM施策」といいます。

CRMツールを用いて顧客管理をおこなえば、1人ひとりの顧客の興味・関心・行動パターンに合わせた適切なアプローチをすることが可能です。

よって、顧客満足度の向上や利益の拡大が期待できます。

LINEでの顧客管理でできること・機能

顧客管理の手法の1つとしてLINE公式アカウントを用いることで、以下のような機能を利用できます。

機能	概要
チャット	通常のLINEと同様のチャットでのやりとり
自動応答	友だちからのメッセージに対して自動応答、AIを利用したQ&Aの設置
メッセージ配信	顧客情報ごとに分類したメッセージ配信
ステップ配信	あらかじめ設定しておいた日時・内容でメッセージを自動配信
クーポン配信	店舗などで利用できるクーポン付メッセージを配信
LINE VOOM投稿	友だち登録しているユーザーのLINE VOOM（タイムラインのようなもの）に投稿
情報分析	ユーザーのメッセージ開封率やクリック率を分析

上記の機能を駆使して、1人ひとりの顧客に合わせてアクションを起こしたり、1つひとつ手作業する手間を省いて効率を高めたりすることが可能です。

また、情報分析機能があることで、実行した施策の効果測定をすることができます。

効果測定をすることで、新たな課題を抽出したりKPI達成度の進捗確認をしたりなど、PDCAサイクルを早い速度で回せるような仕組みを作れるはずです。

LINE×顧客管理（CRM）のメリット

顧客管理（CRM）にLINE公式アカウント用いることいには、主に以下の3つのメリットがあります。

・顧客がLINEを日常的に使っている ・顧客情報を一元管理できる ・顧客に合わせたマーケティング戦略を実行できる

顧客がLINEを日常的に使っている

LINEは、顧客が日常的に使っているコミュニケーションツールです。

よって、メールやDMよりもメッセージの開封率が高く、LINEの開封率はメルマガと比較すると約3倍にもなるといわれています。

メッセージを高い確率で開封してもらえるということは、自社の新商品やセール情報などの案内を知ってもらいやすいということになります。

また、どちらかというとLINEはメールよりも「プライベート寄り」なイメージをお持ちの方が多いでしょう。

そのイメージがあることで、企業から顧客にLINEでアプローチすれば、顧客は企業をより親近感を感じる存在だと認識してくれるかもしれません。

顧客情報を一元管理できる

LINEを用いて顧客管理をおこなうことで、企業は顧客の情報を一元管理できます。

LINE公式アカウントを友だち追加したユーザーの属性分析し、希望する条件に合わせて振り分けや並び替えをすることが可能です。

例えば、年齢・性別・居住地などの属性から購入履歴、友だち追加した経路なども分析できるため、細かい戦略を練りこんだうえで営業をかけていくことが可能です。

顧客に合わせたマーケティング戦略を実行できる

LINEを用いて顧客管理をおこなうことで、1人ひとりの顧客に最適なマーケティング戦略を実行できます。

例えば、自社の商品を10回以上購入しているヘビーユーザーとまだ1度も購入していない見込み客では、アプローチの方法を変えて然るべきでしょう。

そのような際に、メールなら全ての登録者に一斉送信するしかありませんが、LINEならユーザーの属性に合わせて配信内容を調整することができます。

また、前回の利用から時間が空いてしまっている顧客に的を絞ってクーポンなどを配信することで、離脱を食い止めて顧客との関係を維持することも可能でしょう。

LINE×顧客管理（CRM）における2つの選択肢

顧客管理をLINEでおこなう方法として、具体的には以下の2つの方法があります。

・LINE単体で顧客管理する ・外部システムと連携して顧客管理する

LINE単体で顧客管理する

LINEが提供する公式LINEのサービスを利用するだけでも、ここまで解説してきた機能を利用することは可能です。

顧客情報を管理し、その属性や自社との関係性に合わせてセグメントし、情報を発信したりコミュニケーションをとったりすることができます。

外部システムと連携して顧客管理する

外部システムと公式LINEを連携することで、より細部まで顧客の情報を管理できます。

それによって、例えば以下のような施策を実行することが可能です。

• ECサイトとの連携、購入履歴に合わせたキャンペーンを通知する
• 予約システムとの連携、来店のリマインド告知をする
• 外部システムの提供会社による、マーケティング施策の支援を受ける
• CRMに蓄積した顧客情報に対するLINE配信

上記のように、LINE単体ではおこなえない施策できます。

よりLINE公式アカウントを有効活用していきたい企業、多くの顧客情報を扱う企業は、外部システムとの連携を検討してみましょう。

まとめ

LINEは、顧客のほとんどが日常的に利用しているコミュニケーションツールです。

顧客管理をおこなう手法として、最も利用価値の高いツールだといえます。

LINE公式アカウントは、一部機能に制限があるものの、無料プランで運用することも可能です。

少しでも効果がありそうだと感じた企業は、まずはお試しとして導入してみてはいかがでしょうか。