人々の購買行動の変化が顕著になってきている昨今、顧客とのリレーションシップを築く重要性が高まっています。
この記事では、リレーションシップ・マーケティングの基礎知識として、顧客との関係性を構築する方法を解説します。
自社のマーケティング戦略の1つとして、ぜひお役立てください。
目次
リレーションシップ・マーケティングとは?
リレーションシップとは、人と人との「結びつき」や「関係性」のことを指します。
つまり、リレーションシップ・マーケティングとは、企業・顧客の間で良好な関係性を築き、それによって販売・成約などの成果に繋げる手法のことです。
リレーション・マーケティングの基になっている考え方が、19世紀にイタリアの経済学者であるビルフレッド・パレート氏が提唱した「パレードの法則」です。
パレードの法則とは「2割の優良な顧客が、全体の売上の8割に貢献している」という考え方のことを指します。
つまり、多くの優良顧客を育てることが、リレーションシップ・マーケティングの役割だといえます。
カスタマーリレーションシップマネジメント(CRM)とは?
リレーションシップ・マーケティングをおこなううえで欠かせない手法の1つがカスタマーリレーションシップマネジメント(CRM)です。
CRMは日本語で「顧客関係管理」を意味し、企業・顧客のより良い関係性の構築を目的としておこなう施策や、そのために使用するツールのことを指します。
例えば、ツールを用いて顧客情報を一元管理し、個々の顧客の興味・関心や行動に合わせてさまざまなアプローチを投じます。
よって、顧客満足度の向上と売り上げの拡大が期待でき、企業と顧客のwin-winな状態を目指せるのです。
顧客とのリレーションシップを構築する方法
この章では、顧客とのリレーションシップを構築する具体的な方法を解説します。
どの手法が適切かは、企業の商品やサービスによって異なるはずです。
自社に取り入れやすいもの・効果が期待できそうなものから着手してみてください。
・顧客に合わせたコンテンツの配信 ・特典の提供 ・SNSなどを利用した双方向のコミュニケーション ・イベントやセミナーの開催 ・顧客からの情報をもとにしたサービスの改善・開発 |
顧客に合わせたコンテンツの配信
顧客のセグメントに合わせて適切なコンテンツを配信することで、リレーションシップの醸成が期待できます。
CRMツールを用いれば、顧客の属性や購入履歴、興味・関心の傾向など複数の要素からセグメントすることが可能です。
例えばセグメントに合わせてメール配信の内容を工夫することで、開封率の向上や、問い合わせ数の増加などが期待できます。
特典の提供
自社の商品・サービスに興味・関心を寄せている顧客に特典を提供することで、その顧客は自社に対してより良い印象を持ってくれるはずです。
例えば、公式LINEの友だち追加やメールマガジンなどの登録を促すと同時に、クーポンなどの特典を提供します。
そうすることで、企業としては配信コンテンツの登録者数増加、顧客にとっては嬉しい特典や継続的な情報の受信ができ、両者にとって望ましい状態となるわけです。
SNSなどを利用した双方向のコミュニケーション
双方向のコミュニケーションをとれるSNSは、企業・顧客間のリレーションシップの構築に役立つツールです。
例えば、YouTubeやInstagramなどを使ってライブ配信をおこなえば、コメント欄を用いて顧客とのコミュニケーションを図れます。
また、SNSで自社に対する何らかの投稿をしてくれているユーザーに対して「いいね!」やコメントを残すことで、顧客は企業との繋がりを感じてくれるはずです。
その他、顧客からの質問などに対して迅速・誠実に対応することで、顧客は企業がマスではなく個人に対して行動してくれていると実感するでしょう。
イベントやセミナーの開催
イベントやセミナーを開催することで、顧客と直にコミュニケーションを取れる場を用意できます。
オンラインでのコミュニケーションだけでは醸成できない強い信頼や臨場感を感じられ、企業と顧客のより良い関係性の構築に繋がるはずです。
顧客からの情報をもとにしたサービスの改善・開発
顧客からのフィードバックを商品・サービスの改善・開発に活かすことで、顧客の企業に対する信頼がより強固なものになるはずです。
マーケティングの神様P.F.ドラッカーも「顧客を想像してはならない、顧客に直接聴かなければならない」という言葉を残しており、顧客からの情報は企業にとって何よりの参考となります。
まとめ
リレーションシップ・マーケティングは、企業と顧客の「繋がり」や「関係性」に着目したマーケティング手法です。
企業と顧客がより良い関係性を築くことで、顧客満足度の向上・売り上げの拡大に繋がり、両者にとって望ましい状態となります。
この記事で解説した手法を参考に、顧客関係管理の方法を見直してみてください。
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