みなさんは、デザインシステムという言葉をご存じでしょうか。言葉自体は知っていても、定義を知らない、漠然としたイメージしか持っていない方も少なくないでしょう。
そこで、本記事ではデザインシステムの基本的な概要をはじめ、メリットや注意点について解説します。興味を持った方は、ぜひ最後までご覧ください。
目次
デザインシステムとは
デザインシステムとは、優れたデザインを生み出すための情報すべてを構造化、体系化したものです。
実は、デザインシステムに明確な定義は存在しません。そのため、組織の解釈によって定義は異なります。
基本となる要素は決まっており、デザイン原則、スタイルガイド、そしてコンポーネントライブラリの3つの要素から成ります。
デザインシステムのメリット
抽象的な概念のため、人によってはよくわからないと感じることも少なくありません。しかし、デザインシステムにはさまざまなメリットが存在しており、学ぶ価値は高いといえます。
具体的なデザインシステムがもたらすメリットの一覧は、以下のとおりです。
一貫したUXの提供
デザインシステムのメリットとして、一貫したUIの提供が挙げられます。
UXとは、User experience(ユーザーエクスペリエンス)のことです。ユーザーがサービスや製品の使用で得られる体験を示す言葉で、デザインを統一することで見た目の美しさのみならず、操作性も担保できるため、優れたUXを提供できるようになります。
なお、UXに関する詳しい情報は、下記の記事を参考にしてください。
開発の効率化
昨今はビジネスのスピード感も上昇しており、開発の効率化は重要な課題です。
デザインシステムの構築によってデザインの原則を決めておけば、実装工数や管理工数を低減できます。コミュニケーションを取る時間も確保しやすくなり、プロダクトの品質も向上するでしょう。
市場投入までの時間を短縮
どれだけ優れた商品を開発しても、タイミングを逃せば売り上げを伸ばせません。
デザインシステムの構築によって開発を効率化することで、市場に投入されるまでの時間を短縮できます。また、市場での優位性も確保しやすくなる点もメリットです。
デザインシステムで押さえるべき注意点
さまざまなメリットをもたらすデザインシステムですが、押さえるべき注意点も存在します。
具体的にどのような点に注意が必要なのか、以下で詳しく解説します。
導入の目的を明確にする
デザインシステムは、よりよいデザインを実現するための包括的な仕組みに過ぎません。構築自体が目的になってしまうと、本来期待していた結果が得られない可能性もあります。
そのため、デザインシステムによって何を実現したいのかを常に考えましょう。
ユーザーの視点を取り入れる
実際に商品を使用するユーザーの視点も、忘れてないようにしてください。
デザインが優れていても、使用感が悪けれはユーザーは離れていきます。ニーズを理解することで、より使い勝手のよい商品の提供ができるでしょう。
アップデートを続ける
デザインシステムは、一度構築すればそれですべて終了するものではありません。時代の変化やユーザー側の評価に合わせて、柔軟に変更する必要があります。
検証と改善を積み重ねられる運用体制、ワークフローの構築を目指しましょう。
デザインシステムの事例
最後に、デザインシステムの事例を紹介します。
デジタル庁
デジタル庁は、デザインシステムに取り組んでいる省庁です。デザインデータを一般公開しており、自由に閲覧できるだけでなく、地方自治体でも利用できます。
デジタル庁のデザインシステムに関する詳しい情報は、下記を参考にしてください。
LINE Design System
LINEのプロダクト開発を効率化するためのデザインシステムです。2021年11月より公開されており、シンプルでわかりやすいコンポーネントが特徴です。
LINE Design Systemのデザインシステムに関する詳しい情報は、下記を参考にしてください。
まとめ
以上デザインシステムのメリットや注意点などについて取り上げてきました。
デザインシステムを構築すれば開発スピードも向上し、ビジネスチャンスを掴みやすくなります。
ただし、デザインシステムの構築自体が目的になってはいけません。
効果測定も定期的に行い、時代に合わせてアップデートする必要があります。
ソニックムーブでは、デザインシステムの構築も含めたUX設計を承っています。
興味を持った方は、ぜひソニックムーブの公式HPをご覧ください。
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